The KING LION


コラム
2014.11.21脱稿

●BIG SHOT前夜 - The KING LION十五年史
改めましてBIG SHOT 15周年 & THE SILVER SONICS 20周年おめでとうございます。そしてこんな素晴らしい誕生会に呼んでいただいた事。光栄に思い、心から感謝しております。
The KING LION、「奇しくも」今年15周年でございました。
1999年6月結成、11月初ライブ。初ライブで演奏したのはTOKYO SHOT / THE SKA FLAMESとSKA CHAMPION / DETERMINATIONSでした。ホーン隊は全員楽器初心者でした。ドとレとミとファとソの音が解らないってヤツです。バックもそうです。スカのSもジャズのJも理解できていませんでした。(今も多分理解できていません)結成当初はスカマンというよりは、スカのヤバさに気付いてしまった秋田パンクスの集まりだったと思います。何も出来ない、何も解らない、ただ、SKA MUZIKへの憧れは誰よりも強いメンバーが陸の孤島・秋田県に偶然集まってしまったのがThe KING LIONです。もちろん当時周りにスカバンドやスカシーンなど存在しておらず(初期にやったスカイベントはほぼ身内のお客さん3人とか)、何が正解で何が間違いかも解らないまま暗中模索し続けました。ただ、周りに影響される事無くマイペースで続けられたのは自分たちにとって良い事だったと最近強く思います。手探り状態の中、なんとなくですが、自分達の方向性を掴むまでは数年を要しました。「世界で一番KILLER SKAを演るバンド」。精神的な目標は他にもあるのですが、バンドの音として求め始めたのはそこでした。KILLER SKA。人それぞれによって様々な解釈があるのは十分承知しておりますが、スカファンがその単語を耳にして一番最初に頭に浮かぶあの空気感。我々はそれを求め始めました。まぁ、単純に僕がそんな曲しか作れないからってのもあるかもしれませんが。生まれがパンク畑なもので、スカにハードコアパンクの一要素を求めてしまっているのかもしれませんね。先日の15周年企画にも来てくれたトミー君がリリースしていた「TOMMY TAPE」シリーズ。それが当時我々の最高の教科書でした。多くの事を学ばせてもらいました。彼が居なければおそらく現在のキングライオンは無いでしょう。個人的には、彼のTAPEで初めて聴いた「INDEPENDENCE 65 - PRINCE BUSTER ALL STARS」。脳天ブチ抜かれました。あの空気感が僕の中での「スカ」という音楽の基本認識です。そうして色々な繋がりができていき、何度目かのターニングポイントを迎えます。札幌・髭楽団との共演です。我々のライブが終わった後、髭楽団のメンバーが皆集まってくれて絶賛してくれたのです。自分が記憶では、この日がキングライオンが他のバンドに初めて認められた日でした。先述した通り、正解も不正解も解らず、周囲から肯定も否定もされぬまま活動してきたので、半信半疑になりつつも「やってきた事が正しい」と初めて認められた気がしました。あの時の事は決して忘れる事はできません。その日をきっかけに、同行していた「TONE CATZ RECORDS」ドン小西社長からCD音源のリリースの話をいただき、自主レーベル「LAST CALL RECORDS」の立ちあげならびに7inchリリースへと繋がっていきました。髭楽団の皆には今でも感謝の気持ちでいっぱいです。良き(元)レーベルメイトであり、良き不良先輩であり、戦友です。髭楽団あっての今の我等です。一時は順調に見えた活動も、何度か停滞していた時期もありました。年頃の頑固な中年の集まりなので、まぁいろいろあります。曲がり角ってヤツです。この曲がり角を越えれば、この曲がり角を曲がったら!!とマイペースに磨きをかけて超徐行運転で危険回避、曲がり角曲がったら超ヘアピン等々、正直苦しい期間もありました。虫の息だったその時、急にフッと前が開けた瞬間が訪れました。それが約2年半前です。ここだ!と我々はアクセルを全開に踏みつぶしました。その直線がいつまで続くかは解りませんでした。経験上、また再び大カーブが来るのも解ってます。ただ、我々はその道に賭けるしかなかったのです。それが2012年の東京公演@UP&UP vol.100でした。こんな我々を忘れずにいてくれたBOBO君や北島君をはじめとするUP&UPの皆の気持ちが本当に嬉しくて、鈍りきった身体にムチを打ちまくりました。フルメンバーでの出演は無理だったものの、そのムチ打ちがその後の我々の新しい基本運営のベースになりました。あのオファーが無ければ今の我々もありません。そして2012年、2013年と変わらずマイペースではありつつも、何かが変わった事を皆感じながら活動を続けてきました。そして2014年。なんだかんだと気付けば15周年を迎えてしまいました。そこに待っていたのは「THE SKA FLAMES秋田公演」という身に余る奇跡です。なぜこの公演が実現したか。よく聞かれますが、その点については(身内以外には)曖昧にしか答えてませんし、自分の口から公に発する事は今後も無いと思います。ただ、「スカの神様が導いてくれた」のだと思ってます。以前書いたキングコラムにも何度かそんな単語が登場していましたが、本当にそう思っています。スカの神様は実在します。そんなスカの神様のお導きによって、明日BIG SHOT 2014に出演させていただきます。主催のグッチさんももちろん大切な恩人の一人です。先述した楽器初心者のホーン隊の何人かが楽器を持ったきっかけは、BIG SHOTの1回目を観に行ったからです。その興奮が冷めないまま楽器屋に走ったメンバーもいます。そう、BIG SHOTが無ければThe KING LIONはこの日を迎える事は無かったのです。そんなBIG SHOT、11年ぶりの出演です。何も解っていなかったあの時と何か変わっているのか、自分達の方向性は正しかったのか、自分達は成長できているのか。その答えはまだ解りませんが、現時点での心から自信を持って出せるThe KING LION 15年の集大成です。自分の理想構成であるフルメンバー13人。数年に一度のタイミングでしか揃わない13人です。来年揃う事ができるかも定かではない13人です。おそらく明日以降数年見る事ができないのではないか?ぐらい思っています。お手柔らかに、且つ、ご期待ください。


東京よろしくー。

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The KING LION - 2014 Full
Vocal:Masaru Watanabe
Wood Bass:Kenichi -Billyken- Ito
Drums:Yasuhiro Kaizuka
Guitar:Yoshinari Ise
Guitar:Takayuki -Pon- Ikeda
Alto Sax:Hideaki Syoji
Tenor Sax:Syun Watanabe
Tenor Sax:Koji Yokota
Trombone:Makoto Shindo
Bass Trombone:Toshiaki -Motty- Morokoshi
Trumpet:Syuhei -Chonvo- Taguchi
Piano&Hammond&Pianica:Miwako -Tammy- Takahashi
Vocal:Gera Small
BIG SHOT前夜 - The KING LION十五年史
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Wood Bass ビリケン


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