The KING LION


コラム
2003.4.22脱稿

●2003.2.10(mon) "prince of peace" prince buster & determinations東京公演 -後編-
〓2月10日(Mon)〓
いよいよ当日である。
前日は4時就寝にもかかわらず興奮したせいか朝7時に起床。当然ながらキングメンバーは誰も起きておらず、とりあえず「散歩」と思い早朝の新宿をパジャマ姿でブラつく私ビリケン秋田鮫。平日の朝だというのにホストとギャルの攻防戦をみたりと有意義な散歩であった。酒屋はバリバリ営業していたので寝酒?のビールを購入。1本だけ呑んだら寝ようと思っていたが、あれよあれよと数が増えて結局皆が起きるまで深酒。

まず風呂に入ろうと銭湯的なものを探すが流石は大都会、値段がハンパじゃありません。秋田じゃ3日通えるよ?的値段に圧倒され東京中を安い風呂を探しデンコちゃん(カーナビ)頼りに転々とする我等。必ず安い銭湯あるはずなのにそう簡単には見つかりません。発見!と思っても夕方からだったり。かれこれ4時間は探したでしょうか、とうとう進藤tbの口から恐れていた一言が。
「風呂、べつにいいや。」

探しまわった疲れと昨日の奇跡を思い出し「ああ、やっぱり昨日は特別すぎたんだなぁ」とちょっとテンション下がり気味。が、しかし、奇跡の復活はそう遅くはなかった。
「腹減った」誰とも無しにその一言。我等The KING LIONでは「腹減った」=「ラーメン」なのです。昨日もさんざんラーメンばっか食った我等でしたがもちろん本日もラーメンです。(最終的に考えてみたら3日間全食ラーメンでした)(←)
今回のコンセプトは「行列の出来る店」にしようと決まり、コンビニで購入した東京ラーメン本で調べようと思った矢先、バッタリ遭遇。行列の出来てるラーメン屋に。あら、いいね、奇跡だね。と迷わずその店に入る我等。味もなかなか。軽いジャブからの奇跡復活の狼煙です。

ではジャブの次は?そう、ストレートがやってくるのです。

この日の予定の一つに「OR GLORY訪問」というのがありました。御好意によりOR GROLYネームでキングTを出してもらえる事になったので打ち合わせに行くのです。キングの敏腕マネージャー的親友・ハザワ君(OR GLORY秋田店長)に連れて行ってもらう事になっていたのでハザワ君にTEL。そろそろ彼も東京入りしている頃。ピポパっと。

ハザワ君「もーしもし。」
ビリ「おいっす。そろそろ行くかい?」
ハザワ君「ちょっと待って、、、うん、いいよ。大川さんも一緒に行ってくれるって。」
ビリ「・・・・大川さん・・・?」
ハザワ君「うん、フレイムスの。」

!!!!!
鼻血大放出でした。大川さんと仕事の打ち合わせをしていたハザワ君でしたが、大川さんのご好意で車で送ってくれるそうなのです。え?マジ!?昨日の今日で再びSka Flamesメンバーさんと対面できるなんて!東京に住んでいたら当たり前の事なのか? いやいや、昨日の宮崎さんの一言が再び頭に浮かびます。「Prince Busterのお導き」なのです。
大緊張の対面の後OR GLORYへ。え、ここの詳細?ナイショです。だって、俺、きょどった。たぶん。
OR GLORYのカリスマ・山田さんと微妙な打ち合わせをする。(無知って恥ずかしいなぁと思ったよ。いろいろ教えてもらいました。ふむふむ。)(ちなみに石井君は風邪でお休みでしたが。)
その後大川さんとお話する機会もいただき大興奮な我等。いやー、奇跡は日常に、、、なんて思ってたら「おーい、ビリケン。」と後から声が。あれれ!Silver Sonicsの歌姫HiroさんとGu.Spider様!久々の再会です。しかもOR GLORYで。すげーな奇跡!と言うよりも今日の日を待ち望み日本中のスカフリークスが東京に集結してるのだなぁと再確認。
夜のPrince Busterへの期待を更に膨らめつつOR GLORYを後にし新宿へ。本当に皆様ありがとうございました!

新宿へ戻りさぁ、いよいよThe KING LION集結です。まず前日の公演にも行ったMASAと合流。新宿の某有名居酒屋チェーン店にて乾杯。これまでの奇跡をどう話そうか?とか思っていたらこの日の彼はいつもと違いました!超ハイテンション!!それもそのはず、彼は前日一足先に最大の奇跡「King Of Ska:Prince Buster」のステージを目の当りにしているのですから。凄まじいステージングの様子を興奮した口調で聞かされる我等。うーん、上がってきたぞ!!(それからのMASAテンションは更に加速、King Of ツッコミと化しつっこむつっこむ。日本酒の瓶とかにも)
そんな感じで盛り上がってたら、なんと偶然この何千軒ある居酒屋にD.M.Bサクラバtsが入店。普通なら大興奮なのですがその程度の奇跡じゃもう驚かなくなってた我等。いや、実際はスゴイ事だと思いますよ。秋田県民の仲良しが東京でばったりなんて。これも全てお導きです!
その後ショウtp、D.M.Bナオas等秋田チームとも合流し会場入りです。

新宿リキッドの長〜〜〜い階段をヤキモキしながら昇るともう結構な人が。日本中から集っているって感じで大興奮です。フロアではDrumn&Bass・TOMMY氏のDJも始まりました。仙台チームとも再会し、こうなったら「東北人の心意気みせてやろうぜ!」って事で先陣切ってフロアのド真ん中で踊りだす我等。特にハイテンションMASAはリーダーシップをとり踊る踊る叫ぶ叫ぶ。仙台チームの酒めぐんでもらったりしてスゲー楽しかったヨ。

そんなこんなでHEAT UPした所で一際歓声が。
そう、今回のビックゲストの一人であるTROJANS・GAZ MAYALLの見参です。去年フジロックでもステージ脇にいた彼を遠めから確認できたのですが、今回は目と鼻の先にいるという事でそりゃ興奮しますよ。GAZのDJスタイルはスゴかったよ。エンターテイナーだね!プレイそっちの気でしゃべるし踊るし7インチは投げるし。マッドなレコードコレクターと知られる彼が投げた7インチが少々気になりましたが楽しく躍らせていただきました。

その時会場が一時暗くなり、全員の視線がDJブースからステージにそそがれます。
お待ちかね、DETERMINATIONSの登場なのです!秋田でフロントアクトを務めてからもう早半年がたったんですね。秋田では企画進行という事もありゆっくり観れなかったので今回は堪能させていただきました。4th Album中心の選曲で改めて"DETERMINATIONS"の圧倒的な存在感にヤラれました!できる事なら再度同じステージに立ちたいものです。精進精進。高津さんの「その裏を曲がって、ちょっと降りて、さらに曲がったトコに、、、おるで〜〜!」というMCにはヤラれました。更に期待感が煽られます。

ラス曲が終わり、またDJはさむのかなー?なんて思ってたらその瞬間は唐突に訪れました。

「BUSTER!BUSTER!!」

突如始まるバスターコール。そして現れたのです!スカの帝王Prince Buster!!!
圧巻です!ワル!一目で解るワルです。しかし単純な"ワル"という言葉ではもちろんあらわせない、なんと言うかRUDE BOYの鏡とでも言いましょうか、時折ずれ落ちそうなサングラスから覗かせる眼光は60過ぎの男の物とは疑いたくなる、それとも年輪を重ねたからこそかもし出される物なのか、とにかく鋭すぎです。自分が同じ年になった時そんな眼をしていられるだろうか?一瞬の間にいろんな事が頭をよぎります。
そんな雑念を吹っ飛ばす一曲目はなんと「AL CAPONE」!!!これには鼻血が出ました。一曲目!!一曲目にAL CAPONEを持ってこられた時点でボクの負けです。(負け?)そんな事されたら今回のセットリストがいかに素晴らしい物かという事が予想できます。
その予想はまったく裏切られませんでした。最高の名曲揃いのステージでした。
一部をとっても
・AL CAPONE
・TOO HOT
・MADNESS
・BURKE'S LAW
・BIG FIVE
・WINE&GRINE
・ENJOY YOURSELF
・ONE STEP BEYOND
・DANCE CLEOPATRA
・PRINCE OF PEACE
と、どの曲をアンコールにしても頷ける超絶な選曲です。僕的にはWINE&GRINEが見れて泣きそうになりました。バスターのステージングはもちろん最高でしたよ!何回も客席に降りてきてスカの帝王を本当に目の前にできたりしました。昨日・今日と連続して接点が持てたSka Flamesメンバーもバスターと肩を並べ談笑するなど非現実感の塊のようなステージでした。アンコールのPRINCE OF PEACEの盛り上がりは半端なかった!ステージに客上りまくり。ステージ上で喧嘩なんかもおこったりして、正直その時はテンションちっと下がりましたが改めて思うと「ああ、生粋の不良音楽だなぁ」と感じたり。
あっという間でした。あっという間の最高の時間でした。バスターはもちろん最高だったのですが、「完璧」と表していいぐらいのデタミの演奏には脱帽しました。ここが日本で、バックは日本人だという事を忘れさせてくれました。オリジナルを理解しながらも新しい音楽性を追求しているDETERMINATIONSの姿勢を再確認できました。
最高!これが精一杯の感想です。

その後会場ではDJや高津さんのトークが続き興奮が冷める事はありませんでした。B.B.PタイキさんやSister Martens、Silver Sonicsメンバーさんともバッタリ再会したりして改めてこの日新宿の凄まじさを再確認。
高津さんに軽く挨拶をし会場を後にしました。

再び歌舞伎町のド真ん中の宿泊施設(一般的には車)に戻ったのはもう朝5時前。今日体感した日現実をもう一度頭の中で思い浮かべながら眠りにつきました。僕はこの日を忘れる事はありません。


〓2月11日(Tue) 〓
帰路の日です。10時頃目を覚まし2日間お世話になった宿泊地(一般的には新宿歌舞伎町ド真ん中の青空パーキング)に別れを告げます。ありがとう!
夕方には秋田に着く予定です。ではダイジェストで。
★レコード買いに行ったり、ラーメン屋で一杯やったりしてたら結局出発夕方5時。←
★首都高に乗り「そういえば東京タワー観なかったね」なんて話してたら真横に東京タワー出現。奇跡はまだ続いていました。
★そういえば首都高、デンコちゃん(カーナビ)いなけりゃ大変な事態に陥ってたと思う。ちんぷんかんぷん。
★秋田近くになり久々に雪を見て興奮。
★到着は結局12日の午前1時。2泊3日旅行が2泊4日旅行に。
★4日間がんばってくれた車&デンコちゃんと記念撮影をして解散!お疲れー。


去年から自分の中で何度も連呼している言葉があります。それは「奇跡を現実に」です。音楽というものに半生どっぷり浸かってきましたが、ここ何年かは自分にとって「奇跡」としか思えないたくさんの幸運に恵まれています。奇跡は非日常だからこそ奇跡だと思ってましたが、では奇跡を日常にした時何が起こるのか。今回は「Prince Busterのお導き」で我々は奇跡的な体験をたくさん積ませていただきました。Prince Busterは天才であり、奇跡の人です。しかし、彼本人は恵まれていたのはなく、日常を好転させようとただならぬ努力をしたのだと思います。間違いなく言えるのは本当の奇跡は与えられるものではなく自ら掴むもの。ありきたりの言葉ですが絶対にそうなのです。
「音楽」を通じ、我々はどのくらいの奇跡を日常にできるのか。
奇跡が日常になった時何が目の前にあるのだろうか。
同じ視点に立てる日は来るのだろうか。
いや、来るのでは無く行かなくてはならない。
Prince Buster65歳。俺25歳。半分も生きていない。まだまだ努力できる。
Wood Bass ビリケン


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